小金井公園の桜2009#3(カンザン、フゲンゾウ、ウワミズザクラ)
小金井公園東部、野球場の隣のカンザン(セキヤマ:関山)とフゲンゾウ(普賢象)が満開になりました。ゆりの木広場の北側にあるウワミズザクラ(上溝桜、別名:ハハカ)の白い花々も満開になりました。写真には、たまたま蕾も写っています。これらの桜の満開時期は昨年とほぼ同じです。
- 殿(しんがり)の 桜達にも 華やかさ
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小金井公園の桜2009#2(バイゴジジュズカケザクラ、アラシヤマ、ヨウキヒ、エド)
初夏に近い気候もあったこの一週間で、桜の季節が2週間程度一遍に進んでしまったような気がします。小金井公園は、もうすっかりサトザクラ(里桜)の時季で、オオシマザクラ(大島桜)やシラユキ(白雪)はもうかなり散ってしまっていました。そんな中でまだご紹介していなかったと思われるサトザクラの品種が2つ、桜の園にありました。バイゴジジュズカケザクラ(梅護寺数珠掛桜)とアラシヤマ(嵐山)です。
写真は、花期が4月中・下旬のバイゴジジュズカケザクラ(梅護寺数珠掛桜)です。花はよく観ないと分からないのですが、これで五分咲き位なのでしょうか。小金井公園桜守の会による立て看板では、次のように解説しております。
八重咲きのサトザクラの変種で、オオシマザクラ系栽培品種。植物学的にも貴重な花弁が60〜90枚の菊咲で垂れ下がる珍種。外側の花弁は淡紅色で中心部は紅色、若芽は黄緑色で裏面はやや白色を帯びる。
原木は新潟県京ヶ瀬村の梅護寺にあり、国の天然記念物指定。親鸞上人がサクラの枝に数珠を掛けて、仏法を説いたところ、花が連なって数珠の様に咲くようになった伝説に由来する。
すぐ横に七分咲き位のアラシヤマ(嵐山)がありました。銘板によれば、「花期・4月中期。もと荒川堤にあった品種。花弁は5個、ときに6〜7個。白色または微淡紅色だが、先端の外側は色が濃い」とのことです。
前回ご紹介したセンダイシダレ(仙台枝垂)のある公園東側あるテニスコートや野球場等のスポーツ施設の近くは、サトザクラが沢山植栽されている場所でもあります。ヨウキヒ(楊貴妃)とエド(江戸)が五分〜七分咲き位でした。両者とも薄ピンク色で、花弁が約20個と、よく似ています。
花弁が濃紅色で外国で人気のあるカンザン(関山)は三分咲き、いつもシンガリに咲くフゲンゾウ(普賢象)とウワミズザクラ(上溝桜)はまだ蕾でした。不況のせいか、公園でお花見という手軽なレジャーを楽しんでいる人々が多かったような気がしました。
- 里桜 急ぎ咲き出す 日和かな
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上野公園の桜2009(小松乙女、ヤエベニシダレ、ソメイヨシノ)(そして上野精養軒での桜ディナー)
上野(恩賜)公園で、国立劇場にあったエドヒガン系の小松乙女(コマツオトメ)の親木に会うことができました(写真)。小松宮彰仁親王銅像の左手前にありました。花は少し盛りを過ぎた感じでした。その後ろに、八重のサトザクラ「イチヨウ(一葉)」があり、一分咲き程度でした。公園には、やはり八重のサトザクラである「カンザン(関山)」や「フゲンゾウ(普賢象)」もありましたが、まだ蕾でした。
清水(きよみず)観音堂横には、ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)が2本あり、ちょうど満開でした。清水観音堂(国指定重要文化財)(住所:台東区上野公園1番29号)の解説板によれば、次のとおりです。
清水観音堂は、寛永寺を開創した天海が京都清水寺を模して寛永8(1631)年に創建した。当初、現在地より100m余り北方の摺鉢山上にあったが、元禄7(1694)年この地へ移築し、現在に至っている。堂宇は、桁行5間、梁間4間、単層入母屋造り、本瓦葺。とくに不忍池に臨む正面の舞台造りは、江戸時代より浮世絵に描かれるなど、著名な景観である。
(中 略)
本尊は千手観音坐像で、京都清水寺より奉安したもの。秘仏で平常は厨子内に安置するが、毎年2月初午の日にのみ開扉され、多くの参詣者が訪れる。
(後 略)
平成10(1998)年3月 台東区教育委員会
不忍池の弁天堂を抜けると、あじさい遊歩道の細い通路に植えられているソメイヨシノの並木が満開になっておりました。不忍池の水に浮かんでいるような桜が綺麗でした。
昨年もたまたまこの時季に訪れた、上野精養軒で「〜桜〜期間限定メニュー」のディナーを楽しみました。だんだん暗くなる中で、ライトアップされた桜を観ながら味わった、お料理もシャンパンも赤ワインも本当に美味でした。食後ライトアップされた庭のソメイヨシノを再度鑑賞しました。隣に「タカサゴ(高砂)」という、またおめでたい名前の桜(稚木)も咲いておりました。
- 歴史ある 上野は 桜も 味もよし
多摩湖自転車道とたけのこ公園の桜2009(ソメイヨシノ、ギンヨウアカシア、ベニシダレ)
多摩湖自転車道とそれに隣接するたけのこ公園の桜を観て参りました。たけのこ公園のいつものソメイヨシノ(染井吉野)はまだ三分咲き程度でした。満開は昨年より1週間以上遅れるのではないでしょうか。このソメイヨシノは小平グリーンロード推進事業の第1回花まつり記念樹のようです。平成11年6月26日に東京小平ロータリークラブから寄贈されたとの立て看板に初めて気が付きました。写真は、黄色の花を満開にしているギンヨウアカシア(俗名:ミモザ)とともに撮影したものです。後方に公園の名称の由来である竹林が観えます。多摩湖自転車道の上には桜のトンネルができていましたが、まだせいぜい五分咲き位でしょうか。
多摩湖自転車道のすぐ北側にある、西武新宿線花小金井駅南口ロータリーにもベニシダレ(紅枝垂)がありますが、もう盛りを過ぎていました。
- やや遅き 春の到来 そぞろ歩き
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小金井公園の桜2009#1(ソメイヨシノ、コガネイウスベニザクラ、センダイシダレ、ベニシダレ、ハナモモ、ユーカリ)
小金井公園のソメイヨシノ(染井吉野)を観て参りました。まだ三分咲きから五分咲き程度でした。桜の園、江戸東京たてもの園内の午砲の周囲、たてもの園正面広場、そして毎年観察している、ゆりの木広場の北東隣で、ソメイヨシノを観ました。
今年は季節の進み方がゆっくりしているためか、いつも見逃している2つの桜花に出会うことができました。コガネイウスベニザクラ(小金井薄紅桜)とセンダイシダレ(仙台枝垂)です。まず、コガネイウスベニザクラ(写真)は石神井川方面からの公園北側の入口に続く道の横にあり、小金井公園桜守の会の立て看板によれば次のとおりです。
昭和63(1988)年に林弥栄博士が発見し、小金井に因んで命名され、「名木日本のさくら55本」に選定された原木。
花は4月中旬頃咲き、散房花序で3〜5個つき、開き始めは色が濃く紅色、満開時には淡紅色となり、花弁のへりが色濃く、内側は白っぽい。カスミザクラ、チョウジザクラ、シナミザクラが自然交雑したもののようで、真の系統解明は難しい。樹齢6〜70年と推測され、接木で後継樹育成中。
センダイシダレは、公園東側あるテニスコートや野球場等のスポーツ施設の近くにあります。銘板によれば「花期・4月上〜中旬。枝が弓状に下に曲がり、花は白色、単弁で多数つく。各地で栽培されており、古くからある品種」とのことです。
つつじ山広場の北側にあり、鈴木街道からの入口にある、美しいベニシダレ(紅枝垂)の並木は、樹によって一分咲きから五分咲きという感じでした。ここのベニシダレは一重と八重が混在しております。ベニシダレの並木から少し南西側に離れたところに、ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)があります。五分咲き程度でした。
ゆりの木広場とユーカリ広場(バーベキュー広場)との境にあるハナモモ(花桃)の林では、カラフルな桃の花がやはり五分咲き程度でしょうか、咲いておりました。ユーカリ広場では、巨大なユーカリにソメイヨシノが寄り添うように咲いていました。ユーカリは、銘板によれば「フトモモ科ユーカリ属の総称。高さは45〜55mにもなり、葉をコアラが食用としています。オーストラリア原産」とのことです。最後にゆりの木広場の北側にある、ウワミズザクラ(上溝桜、別名:ハハカ)の様子を観ましたが、花芽の状態でした。
- 一斉に 桜花が開き 桃の色
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国立劇場の桜2009(小松乙女、神代曙、駿河桜、仙台屋、駿河小町、リキュウバイ、ヤエベニシダレ)
千鳥ヶ淵公園を後にして内堀通りを霞が関方向に向かって歩いていると、国立劇場の前で「国立劇場さくらまつり」の幟(のぼり)を発見しました。時間を気にしながら、少し寄ることにしました。何と見事な桜が結構ありましたので、ご紹介いたします。
まず満開の小松乙女(コマツオトメ)です(写真)。「上野公園の小松宮彰仁銅像の前にある桜。エドヒガン系」とのことです。ピンク色が濃くてソメイヨシノより豪華ですね。そういえば、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの交配種といわれていますよね。近くに神代曙(ジンダイアケボノ)があります。「神代植物公園に栽培されている。エドヒガンと他種との雑種と考えられている」とのことです。前庭中央に駿河桜(スルガザクラ)があります。手前に雪柳を従えています。「ソメイヨシノの実生により作出。オオシマザクラに近い品種」とのことです。そして仙台屋(センダイヤ)があります。「ヤマザクラの園芸品種。花は淡紅色で一重。植物学者の牧野富太郎博士の命名と伝えられる桜」とのことです。前庭やや南側に駿河小町(スルガコマチ)とリキュウバイ(利休梅)があります。駿河小町には、独立行政法人日本芸術文化振興会の立て看板があり、以下の引用のとおり解説されております。リキュウバイは、梅ではなくバラ科ですが、満開の梅のように咲き誇るそうです。茶花にも使われるようです。
平成4(1992)年に駿河桜の種子からあたらしく稚木が芽生えました。この木が成長し、花は大輪で一重咲き、花の数が多く上品な淡紅色という新しい桜と判りましたので、平成20(2008)年8月8日に農林水産省へ品種登録出願をしました。同年10月28日に受理されたことが官報で公表されましたので、「駿河小町」と命名いたしました。
農林水産省の検査の後、新しい品種として正式に認められることになります。
ご協力いただきました皆様には心から御礼申し上げます。
平成21(2009)年3月
ここもヤエベニシダレ(八重紅枝垂)はこれからで、やっと数輪咲き出したところでした。「別名‘遠藤桜’ エドヒガンの園芸品種。花は八重咲で紅色。枝は下垂」とのことです。
- 桜の美 芸術の美 日本の美
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千鳥ヶ淵の桜2009(ソメイヨシノとサラサモクレン)
昨日東京の桜(ソメイヨシノ:染井吉野)が満開というニュースが一斉に流されました。昨年と比べると6日遅れです。そこで本日早朝に千鳥ヶ淵に参りました。地下鉄九段下駅2番出口はすでに相当の混雑でした。お花見というよりは、日本武道館で法政大学の入学式があるようでした。ところで、千鳥ヶ淵の桜は満開というよりは、せいぜい三分から五分咲きでした。夜間の気温が低いため予報が外れているのか、あるいは早く満開情報を出してくれというプレッシャーに負けたのでしょうか。この調子なら、来週もお花見を楽しめそうです。
まずは田安門の前で千鳥ヶ淵側の桜を撮影しました。花が少ないので少々アップにしました。牛ヶ淵側の桜は花がまだ少な過ぎる感じでした。そして千鳥ヶ淵緑道に入りましたが、昨年大改修の案内があったように、全く様相が一変しておりました。緑道はすっかり整備・舗装されており、また桜の根元はしっかり保護され、その周りにシャガが植えられ白い花を咲かせていました。昨年までは桜の根につまづきながら歩いていましたが、今年はスムーズに進むことができます。これまでの2倍の速度で歩けそうです。案内板によれば、「千鳥ヶ淵緑道は、昭和 40(1965)年に開通した道路を、昭和54(1979)年に歩行を優先した緑道として整備したもので、平成21(2009)年に桜の植栽余地を確保するとともに、、一年を通して自然に親しめる四季の道として再整備されました」とのことです。しかしながら、まだ満開に至っていないためか、桜のトンネルはいま一つ迫力がない感じでした。
上から観ると羽根を広げたチドリに似ているという千鳥ヶ淵の羽根のくびれのあたりから、いつものアングルで撮りました。以前はフェアモントホテルの敷地だったところにマンション(パーク千鳥ヶ淵?)が建てられています。非常にスムーズにボート乗り場に至りました。ここには早朝からお客さんの列がありました。ここの展望台の上から千鳥ヶ淵の眺望を充分楽しむことができます。写真は、展望台上から北の丸公園方向を撮影したものです。ボート乗り場の屋根には太陽光発電パネルが載せられているのがお分かりになりますか。環境対策ですね。
展望台上の案内板による千鳥ヶ淵の解説をご紹介します。
千鳥ヶ淵は、江戸城の築城にあわせて、内堀の一部として造られました。千鳥ヶ淵という名の由来は、かつて半蔵門あたりまで拡がっていた濠が、羽根を広げたチドリの形に似ていることからといわれています。
明治34(1901)年道路(注:代官町通り)建設で分断されたことにより今の形になっています。千鳥ヶ淵を含む内堀一帯は、旧江戸城の一部として、昭和38(1963)年5月に文化財保護法による特別史跡「江戸城跡」に指定されています。
千鳥ヶ淵周辺の桜は、明治31(1898)年(注:他の案内板には明治14(1881)年とあります)に当時の駐日英国公使のアーネスト・サトーが英国大使館前にソメイヨシノを植えたという記録があり、その多くは昭和30(1955)年頃の植栽に始まります。現在では写真(注:掲載しておりません)に示すように、千鳥ヶ淵のほか、英国大使館前、北の丸公園、九段坂などでも観ることが出来ます。
桜の種類はほとんどがソメイヨシノですが、一部にヤマザクラ、サトザクラ(関山、垂れ桜など)があります。
緑道に別れを告げ、千鳥ヶ淵交差点を渡り、交差点角の千鳥ヶ淵公園に参りました。ここのサラサモクレン(更紗木蓮)を観に来たのですが、もう散り始めていました。ベニシダレ(紅枝垂)はまだ蕾でした。昨年と比較すると、サラサモクレンの開花時期は余り変わらないようですが、ベニシダレは開花が1週間以上遅れているようです。半蔵濠に面した千鳥ヶ淵公園では、早朝からビニールシートが敷かれ、場所取りのための人も居たりして、もう場所取り合戦が開始されていました。
近くにあった千鳥ヶ淵公園の案内板は次のように述べております。
大正8(1919)年に開園。面積15,845?、半蔵濠に面した敷地、内堀通りを挟んで大使館前の桜並木、そして千鳥ヶ淵交差点角の敷地の3ヶ所に分かれている。
英国大使館前の桜並木は、明治14(1881)年に英国公使アーネスト・サトウから寄贈された桜に由来する。
振り返って英国大使館側を観ると、内堀通りの桜並木の横を何台ものはとバスが走って行きました。本日は絶好の東京観光日和です。
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