川畠成道グランドファミリーコンサート2008を聴いて(そして新宿「銀座いらか」での食事)

 今年7年目を迎える、川畠成道さんのグランドファミリーコンサート2008が東京オペラシティコンサートホールであり、聴いて参りました。3階席まで約1,500ある座席は、2階席までほぼ一杯で1,200人位のファンが集っているようでした。またもや9割方は女性のようです。ピアノは寺嶋陸也さんで、川畠成道さんと一緒に登場してすぐ難曲の1曲目の演奏が始まりました。寺嶋さんには、いつもは横にいる楽譜のページめくりのための女性が付いておらず、ご自分で楽譜をめくっておられました。
 1曲目の演奏終了後、司会の黒柳徹子さんが登場しました。着物風のピンクの派手な衣裳をまっとっておりました。彼女もお父様がヴァイオリニストだったそうで、ご自身も声楽を習っていたことがあるので、川畠さんのヴァイオリンはとても響きがいいことがよく分かるそうです。次の曲「愛の挨拶」はエルガーが最愛の妻に贈った曲であるというエピソードを紹介する流れで、黒柳さんは昨年川畠さんが結婚されたことをバラしてしまいました。会場全体からお祝いの拍手の嵐が巻き起こりました。私の隣のご婦人は、10年間ファンクラブで追っかけをやっているが全然知らなかったとのことです。なぜかしばらく伏せられていたのでした。きっとファンの皆さんに気を使わせたくなかったのだと思います。
 さて、今回のコンサートのプログラムは次のとおりです。

前奏曲アレグロクライスラー
愛の挨拶(エルガー
タイスの瞑想曲(マスネ)
中国の太鼓(クライスラー
ウィーン奇想曲(クライスラー
愛の悲しみ(クライスラー
愛の喜び(クライスラー
――― 休 憩 ―――
歌の翼に(メンデルスゾーン
サクラ変奏曲(玉木宏樹編曲)
ただ憧れを知る者のみが(チャイコフスキー
ひばり(ディニーク)
ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡)
ツィゴイネルワイゼンサラサーテ
――― アンコール ―――
ボカリーズ(ラフマニノフ
チャルダッシュ(モンティ)
G線上のアリア(バッハ)

 休憩後、黒柳さんが衣裳を変えて登場しました。今度は豪華な青いドレスでした。川畠さんと寺嶋さんが前半の正装のまま登場し、黒柳さんがお二人に若干インタビューをしました。黒柳さんが川畠さんから聴き出してくれたことが2点あります。一つは、今秋デビュー10周年の全国ツアーを予定しており、その締めくくりとして11月16日(日曜)にサントリーホールで東京特別公演を行うとのことです。13人の川畠成道特別編成アンサンブルでヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」を演奏する予定のようです。また、先の話ですが来年には欧州でのツアーを企画したいと考えているそうです。
 もう一つは、4月にドイツ・ベルリンのエヴァンゲリッシュ教会でベストアルバムの録音を完了させたとのことです。このアルバムには16曲収録されおり9月に発売予定だそうですが、すべて改めて演奏し直して録音したとのことで、どう進歩しているのかよく聴いてほしいそうです。ところでこの教会は森の中にあり、成道さんはそこでは3回目のレコーディングだったとのことで、あの名匠カラヤンもこの教会を使って名レコーディングを残しているそうです。寺嶋さんのコメントとしては、ピアノの音はヴァイオリンに比べて大きいので演奏の時に気を使うとのことですが、川畠さんのヴァイオリンの音は大きいそうです。
 「ひばり」の演奏後、黒柳さんが今度は黒と白のドレスに着替えて登場し、この機会を利用して、彼女はしばらくユニセフ(国連児童基金)親善大使の仕事の話をされました。アフリカのアンゴラという国では1,000人中260人が 5歳までに死亡してしまうそうです。10年前には375人もいたとのことです。日本ではその数は4人とのことです。読書きできない国は発展しないので、教育が必要だそうです。
 川畠さんはヴァイオリンの弓を3本持っていて曲によって使い分けているそうですが、アンコールも定番のチャルダッシュを含め3曲も演奏して下さいました。そして、約2時間半の演奏会が午後4時にお開きとなりました。今回「サクラ変奏曲」を初めて聴きましたが、重音の響きが素晴らしく、左手のピチカートも魅力的で、私が今まで聴いた中では一番のサクラの演奏でした。
 良いコンサートを聴いて幸せな気持ちのまま、やや早めの夕食にすることにしました。前回のコンサート終了後と同様に、JR新宿駅南口・ルミネ1の7階にある関西料理「銀座いらか」に向いました。ここは、いい料理といいお酒をいい雰囲気でリーズナブルな価格で楽しめるところだと思います。ルミネカードを持っていればさらにお得ですね。

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川畠成道の 「四季」

川畠成道の 「四季」