中国訪問

景山公園から故宮を望む

 昨年7月に中国を訪問して参りました。その時に感じたことをメモしてありましたので、皆さんにご紹介いたします。1年前のことですから、現状に若干そぐわないこともあるかもしれませんが、そこはご容赦下さい。

  • 中関村にしても、故宮、明の十三陵・定陵にしても、その規模が壮大なため、利益を得る人と搾取される人との格差が巨大だろうと思われました。 【注】国際教養大学学長の中嶋嶺雄先生(元東京外語大学長)の話によると、貧富の格差は中国が100倍、台湾が6倍、日本が4倍だそうです。通常格差が70倍を超えると、国民大衆の不満・蜂起を阻止できないと言われております。
  • 20年前は天安門広場の前の長安街は自転車でほぼ埋め尽くされておりましたが、現在は自動車で埋め尽くされており、非常に急に車が増えたと思われました。車が増えすぎて、道路の渋滞、あるいはスモッグの発生等が起きているようですが、その対策として、①車に関する税金を増やして道路の整備に充てる、②排ガス規制等を導入する、 ③公共交通機関の開発を優先させる、などのことが考えられているのでしょうか。先進国には沢山の事例があり、勉強できると考えられます。 【注】写真は景山公園の高台から故宮を撮影したものでです。スモッグによる霞みの情況がお分かりいただけると思います。
  • 20年前はすぐには電話がつながらなくて、朝秘書がまず電話の受話器を上げることが第一の仕事で、時々確認して発信音が聞こえたならダイヤル接続し用事を片付ける、しかし急用が発生した場合には誰かを自転車で派遣すると聞きました。今や中国中が携帯電話であふれかえっております。
  • 現在中国は鉄鉱石も石油も木材も紙も輸入しており、ほとんど日本と同じ情況です。その代わり日本は差異化された、あるいは品質の良い商品を輸出している訳ですが、中国は低価格労働力に支えられた低価格商品を輸出しております。労働者の賃金は今後急速に上昇することが想定されるので、中国はそのビジネスモデルを必ず近いうちに変更することを余儀なくされると思います。芸術の世界では、京劇、雑技等素晴らしいものがあるのですから、経済の分野でも必ずや何とか乗り越えるものと信じたいです。
  • 日中の 隣国の絆 人の恩