映画「不都合な真実」を観て

 先週末、京王線府中駅のすぐ南側にあるモール「くるる」の5階にあるシネマコンプレックス「TOHOシネマズ府中」で、元米国副大統領のアル・ゴア氏が制作した映画「不都合な真実」を観て参りました。
 当然観たい映画から上映している映画館を探した訳ですが、都心ではなくなぜか府中のシネマコンプレックスに目が留まりました。ここは2年程前にできたそうですが、何と9スクリーンもあり頻繁に来ても次々と新しい映画を観られそうです。座席も座り心地がよく、飲物立てと傘立てが各座席にあったのにも注目しました。その上、まだ夫婦50割引を提供してくれており、どちらかが50歳以上であれば通常2人で3,600円のところが何と2,000円になります。さらにいいことに、割と近くの府中ですから当然愛車レクサスIS250で出掛けたい訳ですが、324台収容の大駐車場が付属しており、映画なら3時間まで駐車料金無料となっておりました。家からくるるまでの所要時間もおよそ30分間と至れり尽くせりの条件でした。先に随分映画館の宣伝をしてしまいましたが、多分このせいで今後映画を観る機会が増えそうです。セゾンのポイントカードも作ってしまいましたしね。
 さて、映画そのものの話です。この映画「不都合な真実」は「地球温暖化(Global Warming)」に関するものです。空恐ろしいことに、今年の冬は全国的にとても暖かく、また記録的に少ない降雪量になっていますね。日本各地で、3週間から1ヶ月も早くタンポポや梅や緋寒桜(ひかんざくら)が咲き出しています。気象庁は、暖冬の背景として①北極圏からの寒気の南下が弱いことと②太平洋中東部(いわゆるペルー沖)の海面水温が上昇するエルニーニョ現象を挙げています。ゴア氏はこの映画では、これらは原因ではなく地球温暖化の結果、同時に現れる現象に過ぎないと言っているようです。本当の原因は、人類がわずかここ数10年の間に排出した温暖化ガス、つまりそのほとんどを占める二酸化炭素のせいだと言うのです。現在の二酸化炭素の濃度は過去65万年間のどの時点よりも高く、過去超えたことのなかった300ppmを上回っていると言います。
 さて二酸化炭素濃度が高まると何が起きるのでしょうか。熱波、海水の高温化による超巨大ハリケーンの発生、竜巻の多発、洪水・旱魃の頻発、永久凍土の溶解、病害虫の北上、グリーンランドの棚氷の溶解により海流の変化が起き欧州が氷河期に再突入、南極・北極の氷が溶るための陸地の水没などが帰結だそうです。これは地球環境の崩壊とも言え、我々人類の子孫が生きて行けなくなることを意味します。この不都合な真実を否定せず、見据える必要があります。京都議定書はその大事な一歩だった訳ですが、米国とオーストラリアがまだ批准しておりません。すべての国そして人々が、省エネ、エネルギー効率の改善、自動車の効率改善、公共交通システムの導入、風力やバイオ燃料などのリサイクル可能なエネルギーの使用、炭素の回収・貯蔵などに取り組むことによって、二酸化炭素の濃度を1970年代のレベルまで下げることが可能だと結んでおります。
 今朝いつものように満員電車に乗って通勤し、やや薄ら寒い部屋で勤務し、断熱された家に住む私は、すこしは地球温暖化と闘っているのでしょうか。さらに、余りお湯も使わないように、また風呂にもお湯を溢れる程入れないようにしなければいけないと思いました。他にも個人レベルでいろいろできることがあるのでしょうか。皆さん一緒に研究して、闘いの第一歩を力強く踏み出しましょう。

  • 温暖化 人の叡智で 闘おう

(注)本記事作成には、アル・ゴア著「不都合な真実」(2006年ランダムハウス講談社刊)も参照しました。